猫と一緒に暮らす上で心配なのが「病気」ではないでしょうか。特に高齢になってくるとより一層、病気への不安が高まりますよね。大事なペット、家族のように過ごしてくるといつまでも健康でいてほしいと願ってしまいます。しかし、ペットの病気は避けては通れない道というのも事実。そこで今回は、猫がかかりやすい代表的な病気を5つ紹介していきます。猫がかかりやすい病気を知っておくことで万が一、ペットが病気を発症してもすぐに対応ができ、大事な愛猫の命を守ることができますよ。
猫がかかりやすい代表的な病気5つ!
1.膀胱炎
猫がなりやすい病気の1つとして「膀胱炎」があります。人が発症する膀胱炎は、細菌が体内に入り込んで炎症を起こすものが多いですが、猫の膀胱炎はストレスによる「特発性膀胱炎」が多いと言われています。日々の生活環境や食事などが原因で、ストレスを感じ膀胱炎を発症するというものです。いつもよりトイレに行く頻度が増えたり、トイレに行ってもおしっこが出ない、おもらしをしてしまうなどの症状が現れるようになります。1日の飲水量、おしっこの量を確認することで膀胱炎の早期発見に繋がりますよ。
2.慢性腎臓病・腎不全
特にシニア猫に多い病気が「慢性腎臓病・腎不全」です。腎臓は尿を作ったり血圧の調整などを行っている臓器です。慢性腎臓病は、長い時間をかけて腎臓の機能がゆっくりと低下することで発症します。病気の原因は明確にはされていませんが、症状としては水をよく飲むようになったり、色の薄いおしっこをたくさんしたり、食欲不振、嘔吐などが挙げられます。悪化するとおしっこが作られなくなってしまうこともあるので、早めの対処が必要な病気です。根本的な治療はなく、発症率が上がる7歳以上になったら定期検診をして早期発見をすることが大切です。
3.胃腸炎
猫に多い病気として「胃腸炎」も挙げられます。猫の胃腸炎は人間と同様に、胃や腸などの粘膜が炎症を起こしている状態のことです。原因としては、感染症や食事、誤飲、環境の変化によるストレスなど様々な原因があります。症状は、嘔吐や下痢が主で、重症の場合は食欲不振で水も飲まず、腹痛から動けずじっとしていることが増えるようになります。元気がある軽度な場合は、自然に治ることが多いですが、重症の場合は入院になることもあるので、日々の観察で異変に気付けるようにしておきましょう。
4.結膜炎
猫は目の病気にもなりやすく、特に発症しやすいのが「結膜炎」です。結膜炎は猫のまぶたの裏の結膜という部分が細菌やウイルス感染、異物混入、ストレスなどが原因で炎症を起こしてしまう目の病気。症状としては、目の充血や目やにが多く出るというのが主ですが、そのまま放置して炎症が進んでしまうと結膜とまぶたがくっついてしまい目が開かなくなってしまうことがあるので、早めに治療するようにしてください。また、同居猫がいる場合には感染することもあるので気をつけましょう。
5.皮膚炎
被毛に覆われている猫に多いのが「皮膚炎」。皮膚炎は、猫の皮膚トラブルの総称でかゆみや脱毛、発疹、ベタつき、フケなどの症状がみられる病気です。猫の皮膚炎の原因は、ノミやダニなどの寄生虫や花粉、ハウスダスト、食べ物などのアレルギー、ストレスといったことが元となり発症してしまいます。被毛に覆われている猫の皮膚炎は分かりづらく、気が付かないうちに悪化していることもあるので、日々のスキンシップやブラッシングなどで早めに発見をしてあげましょう。
愛猫が健康に暮らすためには?
・日々の観察
愛猫が健康に過ごすためには「日々の観察」がとても大切です。普段からゆったりのんびり過ごしている猫ですが、実は習慣的に動く動物なんです。いつもの時間にいつものところにいなかったり、食欲がない、いつもより動くのが辛そう、体の一部だけを執拗に気にするなど、いつもとは違う様子が見られたら注意して観察しましょう。普段とは違う様子や異変が何日も続くのなら病院で一度診察してもらうと安心です。また、排泄物は健康のバロメーターなので、掃除のときにチェックしておくといち早く異変に気づけますよ。
・スキンシップやブラッシング
日々、猫とのスキンシップを行ったり、定期的なブラッシングを行うことも猫が健康に暮らすためにとても重要なことです。猫は、病気やケガを上手に隠す動物です。そのため、見た目だけで異変に気づくのは非常に難しく、見つけたときには重症化していたなんてこともあります。病気の早期発見に繋げるためには、スキンシップをしながら体のチェックをしたり、ブラッシングで不要な毛を取り除くことでノミやダニの寄生虫を除去、皮膚病にかかっていないかなどをチェックすることが大切!また、歯磨きやデンタルケアをすることでお口のトラブルを解消できるのでおすすめです。
・ワクチン接種と定期検診
猫がかかりやすい病気の中には、ワクチンを接種することで予防できるものもあります。感染力の強い感染症・伝染病の混合ワクチン、ノミ・ダニ予防、フィラリア予防などいろいろなワクチンがあるので、獣医さんと相談しながら必要なものがあれば接種しておきましょう。また、同時に定期検診を受けるようにすると病気の早期発見に繋がります。病院で検診を受ければ外見では分からない病気の発見もできるので、可能であれば1年に1回程度の頻度で検診を受けましょう。
日々の観察を行い、愛猫の健康状態を知っておこう!
今回は猫がかかりやすい病気を5つ紹介しました。どの病気においても早期発見をすることに越したことはありません。しかし、猫は不調を隠すのが上手な動物です。そのため、飼い主がしっかりと観察をし、普段とは違う様子にいち早く気づくことが大切になります。異変が何日も続く場合には病気や不調を疑い、念のため動物病院で診てもらいましょう。日々の観察やスキンシップ、排泄物のチェックを怠らずに行うことで、いち早く異変や様子の違いに気づき、病気の早期発見に繋がりますよ!